大工歴20年以上の私が実際に感じた「大工さんに向いている人」の特徴をお教えします。
実際に色々な大工さんと出会ってきました。
- 熟年の匠の技を持つ大工さん
- THE・職人!現場では誰も逆らえない大工さん
- 若くて技量はないがやる気満々大工さん
など、良くも悪くも様々な大工さんがいらっしゃいます。
そんな中で、「大工さんに向いてるなー」と感じるかたがたくさんいました。
それではご紹介していきます。
体力
まずは体力です。
なぜなら現場にいる時間はずっと体を動かしているわけですから体力は自ずと必要となります。
季節によっても体力の使い方は変わってきます。
夏場は、猛烈な暑さの中でも体を動かして作業をしなくてはなりません。
1分経たないうちに汗が吹き出します。
冬は手がかじかむ寒さのところでも作業しなくてはなりません。現場仕事は大変なものです。
力強さ
建築の現場では重い物が次から次へと現れます。
石膏ボード 10キロ
セメント 12キロ〜
解体土嚢袋 10キロ〜
材木 30キロ〜
大きな材木 50キロ〜
これだけではありません。
ゴミ袋に入ったものや、リフォームなどの場合は、食器棚や本棚なども動かさなければならないこともあります。
手先の器用さ
手先や指先の器用さは必要不可欠です。
力仕事の中にもとても繊細で失敗が出来ないような仕事も沢山あります。
同じ大工としていえば、手先が器用な方は間違いなく引っ張り凧になる大工さんとなるでしょう。
バランス
脚立はハシゴに乗ることも日常茶飯事ですし、足場や10cm程度の材木の上を歩くこともあります。そこでバランス感覚が悪いと危険な目に遭ってしまいます。
学生時代にスポーツ系の部活などに所属していた人は、自然とバランス感覚は身についているものの、運動音痴な人は見ているだけで危なっかしいです。
コミュニケーション能力
大工さんは現場で寡黙に作業をしているようなイメージをお持ちの方もいると思いますが、結構コミュニケーション能力は大切です。
施主の方や、現場にいる職人さん同士、近隣の方などとのコミュニケーションを取れるか取れないかでも仕事のやりやすさが変わってきます。
決断力
現場によっては決断力を迫られる場合が多々あります。
現場は生き物で、設計図面など頭で考えられること以外にトラブルや変更などがよくあります。
そんな時決断力が必要となります。
計算
大工さんはよく計算することがあります。
寸法を測ったり、均等に振り分けたり、さまざまな材料を足したり引いたりしなければなりません。
さらにリフォームなどでは、垂直な壁や床もない場合も多く、角度や水平なども計算をし作業を進めなければなりません。
想像力
完成したイメージを想像できるのと、想像できないのでは完成の仕上がりに大きな差が生まれてきます。
これは経験から得られることも多いですが、戸建てやマンションなどの構造や造りをよく知る大工さんの方が腕が良いのに間違いはありません。
段取りの良さ
大工さんの仕事は、体を動かして建物を造ることです。
それには、材料とな材木や金物が現場に無いと仕事になりません。
そのためには段取りを考えなければなりません。
材料や金物だけに限らず、
職人さんの人材の手配や、搬入日の調整、材料の性質も含め、お客様との日程や時間の調整まで、ありとあらゆる段取りが必要となります。
まとめ
大工さんは体力があるだけでは成り立ちません。
現場作業だけではなく、段取りやお客様との打ち合わせなど色々なスキルが必要です。